はじまりのコト

「ヒト」と繋がる関係性を築きたい

某乳業メーカーで10年間勤務した中で、牛乳の個人宅配を行っている牛乳販売店の方々を営業として担当させて頂きました。他のお店が「もっと安くするからウチで配達させて」とお願いしても「あの人が配達してるからアソコから取ってるんだ」と断るお客様。店主の方とお客様が、牛乳という「モノ」だけでなく「ヒト」で繋がっている、そんな関係性にとても魅力を感じていました。
そして農業。元々、農業に対しては漠然とですが憧れはありました。大きな夢もないまま、「そういうもんだ」という気持ちで大学進学・就職までしましたが、月1回の体験農業をきっかけに、本気で「やりたい」という気持ちになり、会社を辞めた後は3年ほど、複数の農家さんの元で勉強させて頂きました。その中で憧れは更に強くなりましたが、同時に農家として生活していくことの難しさ・大変さも知ることができました。工場のようなマニュアルは無く、日々の天気や気温で正解が変わりますし、去年と同じやり方で必ずしも今年もうまくいくとは限りません。自然の中で生きているということを実感でき、うまくいったときの感動はとても大きいです。逆に自分の力ではどうしようもないことに対しては祈るしかありません・・・。
この二つの経験から、『自分が自然の中で育てた野菜を通じて、お客様と「ヒト」で繋がる関係性を築きたい』と、強く想うようになりました。自然の摂理みたいなものを意識しながら野菜の生育を管理する事で、「自分も自然の中で生きている」ということが実感でき、充実した日々を過ごしています。ゼロ(種)から生命を育む農業に大きな魅力と遣り甲斐を感じています。

 

犬飼農enのコト

犬飼農enの『en』

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‐ 農「園」で作った野菜を通じてたくさんの人と「縁」を繋ぎ、
それが一つの「円(=○)」になる ‐

学生から会社員、そして会社を辞めた後、たくさんの人と出会いました。共感・信頼・憧れ・尊敬・羨望・嫉妬・・・、一つ一つの出会いから生まれる感情は様々ですが、その全ての出会いを経て今の自分がいます。高校まで過ごした地元の愛知県から始まって、大学時代の長野県、会社員時代の神奈川県・愛知県・静岡県、そして山梨県、その時々にできた「円(=○)」を大切にしながら、自分の野菜作り(農『園』)から生まれる『縁』を繋いで新たな『円(=○)』をこれからお客様と築きたいと思っています。

 

野菜のコト

有機野菜の魅力

「有機栽培」と一言で言ってもやり方は多様で、考え方も様々です。昔の人達はその土地の気候や土に合わせて色々工夫をして、その知恵の積み重ねが「有機栽培」になると思います。
今は技術も進歩して、昔に比べると格段に便利な時代になっていると思います。機械はもちろん、肥料や堆肥など目的に合った資材がお店に行けば買えます。それ自体を否定はしませんし、手間と労力を考えたときに効率の追求はとても大切です。
犬飼農enでは、できる限り自然の摂理を利用して栽培する事が「有機栽培」の本来の姿だと考えます。先人の知恵に習って自然と向き合いながら野菜本来の「自然な」味を目指す、その上で農薬や化学薬品に頼らず収量を上げたり病害虫にやられない工夫をする。簡単な事では無く勉強することばかりですが、そこに「有機栽培」に遣り甲斐と魅力を強く感じています。inukai003

やさしく健やかな野菜作り

「野菜」の字のごとく、野(土)から取れるものを使って過度に栄養を与えない、それが野菜本来の「自然な」味だと考えています。畑に生える雑草も、使いようによっては土を肥やしたり防草にもなり、自然の力は偉大です。

栽培方法-植物由来メイン

農薬・化学肥料を使わない「安心・安全」は当然、犬飼農enでは、土づくりのために牛糞などの堆肥を少し使いますが、肥料としては春にヨモギ発酵液(天恵緑汁)を作り、それと米ぬかで作ったボカシ肥をメインに、籾殻(燻炭)や落ち葉、緑肥(畑の栄養を目的とした草)など植物性にこだわって栽培しています。少ない栄養でたくましく育って、昔ながらの野菜本来の味が濃くなっています。

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一部F1種も使いますが、固定種の自家採取から、生まれも育ちも犬飼農en固有の野菜を増やしています。食べるだけでなく、見た目や色合いにも少し珍しい野菜も選んでいますので、箱を開けるときの「ワクワク」を感じて頂けると嬉しいです。 珍しい野菜には簡単かつシンプルな食べ方を同封して、「食べ方が分かりません」ということにはならないようにしますのでご安心ください。オリジナルレシピができた時は、逆に教えてください(笑)♪

『季節のカレー』を食べたい!

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カレーが好きでよく作ります。本格的な専門店のカレーも良いのですが、家で作った普通のカレーが何よりも大好きで、恐らく一日1回だったら一ヶ月続いても飽きません。作った日、翌日、その次の日と美味しさが増していく、そんなカレーに合う野菜を作りたいなと思っています。定番のジャガイモ、玉ねぎ、人参はもちろん、四季折々の旬の野菜を使った「季節のカレー」を食べて頂きたいです。
個人的には、豆やナスなど夏野菜が入ったカレーも好きでよく作ります。考えてみたらカレーに合わない野菜って、ほとんどないですね。そればかりか、少々苦手な野菜もおいしく食べられる魔法のような料理だと思います。各家庭で「我が家のカレー」がおいしく健康に食べられる野菜を作りたいと思っています。
スパイスにニンニクや鷹の爪、コリアンダーなども作っていますが、少しずつ増やしていきます♪

 

畑のコト

自然と文化、歴史が息づく町

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畑は山梨県韮崎市の穴山町にあります。八ヶ岳や南アルプス、茅ヶ岳、遠くには富士山も見え、夜は星が本当にたくさん見えます。町内には信号が一つしかありません(笑)。 外で農作業をするのは身体はそれなりに疲れますが、心はどこか癒される、そんな町です。
穴山町は豊かな自然環境だけでなく歴史と文化の町でもあり、縄文遺跡も多く発掘されています。そして七夕の歌「笹の葉さらさら~♪」の作詞者や山梨県女子教育の先駆者、第十国立銀行(現・山梨中央銀行)の初代頭取など、数多くの偉人も輩出しています。 昔の偉人だけでなく、現在穴山町で生活されている地元の皆さんも魅力的な人たちばかりです。そんな穴山町の「人」に惚れてココに決めました。畑が決まる前から親切に相談にものって頂きましたし、働き方も多様で色んな活動をされていますので、とても刺激を受けています。恩返しの気持ちも込めて、穴山町のコトをもっとたくさんの人にアピールしたいという想いで、日々畑に立っています。
標高は600m弱で、冬はもちろん雪も降り「八ヶ岳おろし」なる強風が寒さを厳しくしますが、野菜自らが凍らないように体内のデンプンを糖に変えるので、寒さは野菜を美味しくもしてくれます。

 

飲食店の方へ

こんな野菜がほしい!にこたえていきます。

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犬飼農enのウェブサイトに関心を持って頂き有難うございます。当園では年間の作付計画に沿って40種類前後を栽培しますが、単純な「売り手」「買い手」の関係ではなく、「こんな野菜はありませんか?(できませんか?)」というご要望にもできる限りお応えし、美味しい料理の為にこちらからも提案できることがあれば嬉しく思います。実際に現地を見て頂くのが一番だと思いますので、ご都合がつくようでしたらいつでもご連絡ください、お会いできるのを楽しみにしています。お時間や移動距離の関係で畑を見に来られないという方のためには、野菜の品種や種まき・収穫の情報などをFacebookやホームページにて出来る限り更新していきます。どうぞよろしくお願いします。

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